皆さん、こんにちは。
高崎駅前の就労支援移行事業所ファシリカです。
ファシリカからは、これまでたくさんの利用者さんが卒業し
私たち職員もそのたびに嬉しく寂しい思いで見送ってきました。
皆さんは卒業する前にコメントを残してくださいます。
恒例の「卒業生の声」お届けします。
【卒業生Tさんのコメント】
●通所することになったきっかけと選んだ理由
2022年に相談員さんと就労に向けた計画を考えていたところ、「就労移行支援事業所へ通うのがいいのでは?」と提案してくださり、何箇所か見学することになりました。実は2019年にファシリカさんを見学したことがあり、当時の施設長さんがとても丁寧に対応してくださり、とても好印象でしたので、ファシリカを第一候補として、半日体験することになりました。初めて見学したころよりも人が多く、活気に溢れていましたが、どの職員さんも優しく接してくださり、以前よりもさらにいい印象を持ち、入所することを決めました。
職員さんが気さくに接しながらもきめ細かい対応を随所でしてくださり、「ここでなら少しずつ自己成長して就職に最短でいけるかも」と思えました。また、当時在籍していた方が穏やかな方が多く、施設全体の雰囲気が和やかな印象なのも決め手になりました。
●自分の課題とそれに対する主な取り組み内容
①対人コミュニケーション能力の欠如
⇒作業ワーク等のグループワークに主体的に取り組み、座学や経験を積むことで、仕事をする上で有用なコミュニケーションを学ぶ。また、職員さんや利用者さんを観察し、交流を深めることでコミュニケーションにおける他人の長所を発見する。それを見本として、良好な人間関係が構築できるコミュニケーション方法を学ぶ。
②仕事を円滑に進めるために必要な能力・知識・意識の欠落
⇒就労経験がない故に社会人としての必要なスキルが欠落していたので、習得するためにグループワークに自主的に参加して座学や経験を重ねることで社会人として必要なものについて学ぶ。また職員さんや利用者さんを観察し、言動や立ち振る舞いをお手本にして、社会人としての自分に欠如している部分を改善させて、就職から勤務へとスムーズに移行できるように努める。
③心身の管理に対する無知
心身を管理できなければ、継続した勤務は不可能であるため、多角的な視点から自己理解を深めることに努める。病状・性格・特性などを観察し、記録を付けることを習慣とする。心身の調子を安定化するために、自分でできる方法を試行錯誤しながら習得する。また、一人の力では難しい部分は、深刻化する前に医療・福祉等の専門家に支援を求め、家族や友人などにも助言や援助をお願いする。
●在所中の自身の変化
〈2022年5月~9月頃〉
みなさんと打ち解けたい気持ちはありましたが、なかなかうまくコミュニケーションや距離感がとれず、もどかしさを感じながら過ごしていました。また通所時の過度な緊張により、何とか一日過ごすのが精一杯で、就職に向けた自分自身の問題や課題などをぼんやりとした理解しか出来ておらず、ファシリカでの活動に対してどういう意識を持って取り組めばいいのかわかっていませんでした。しかし、周囲の方が優しく、気さくに話しかけてくださったことで、徐々に打ち解けていき、ファシリカの雰囲気に馴染むことで、通所時の緊張が和らいできました。精神的余裕ができたことで、自身の問題や課題を再認識し、ファシリカの活動に対して主体的に取り組めるようになり、就職に向けた計画が漸進していきました。
〈2022年10月~12月頃〉
順調に通所してきたのですが、持病が緩やかに悪化してきたことに伴い、当日欠席してしまうことが多くなり、通所頻度も減少しました。そして、通所日のグループワークがない時間や在宅時に取り組んでいた資格学習に集中して、資格取得を目標に変更し、大半のグループワークを見送ることにしました。学習は計画的に進められましたが、自身の内向的な性格が一層強く現れて、周りと話す機会が少なくなっていきました。尚且つ、今まで主体的に取り組んできたファシリカの活動に対して、受動的で消極的な姿勢になってしまい、この時期は浮き腰な自分に対する悔恨と憂愁を感じながら過ごしていました。
〈2023年1月~5月)
担当の職員さんが変更になり、面談の場で今後の計画について話し合いをしました。その時は漠然とした考えを伝えましたが、それがきっかけとなり、自分自身を見つめなおし、改めて問題や課題を再認識しました。それ以降グループワークに参加するようになり、他の活動でも主体的に取り組み、少しずつ以前の前向きな姿勢を取り戻してきました。秋以降の鬱屈とする日々とは打って変わり、とても充実感のある日を送れるようになりました。そして、ちょうどハローワークに掲載されていた求人を紹介して頂き、業務内容や就職先が自分にぴったりなのではと感じ、急ピッチで準備し、ぎりぎりで応募したところ、内定を頂くことができました。
●印象に残っているワーク
*作業ワークやお寺ワーク
⇒就労経験がない私にとって、社会人として必要な多くのことを勉強することができました。他のグループワークとは違い、2コマ×週4日は開講しているので、継続的に参加することで、学んだことを血肉化しやすいと感じました。また、他のワークで学んだことを実践する場としても有用であると感じました。
*コミュニケーションに関するワーク
⇒コミュニケーションは相互作用的で相補性のあるものが理想ですが、私の力ではそんな方法を習得出来るようになるのはハードルが高いと感じていました。しかし、レクリエーションなどを通じて、楽しみながら学べたことで、ハードルが高くてもそれを乗り越えたいと思うようになりました。コミュニケーション能力を必要とされる場面は仕事だけでなく、様々なシーンであります。手法は三者三様ですが、状況や相手に合わせたコミュニケーション能力を習得するためには、このワークはとても有益であると感じました。
●印象に残っているエピソード
*イベント実行委員会で活動
印象深いエピソードはたくさんあり、全て紹介したいところですが、1つだけ取り上げたいと思います。ファシリカに馴染んできたころに、夏祭りイベントの実行委員を募集していたので、思い切って応募してみました。他の実行委員の方と協力し、会議を何度も重ねながら、準備を進めていきました。他の方がとても優秀で自発的に行動して下さったので、何とか足を引っ張らないように取り組みました。その後、大きな問題も起きず、参加した方がイベント中楽しく過ごされていた姿を見れて、とてもホッとした気持ちになりました。そして、また参加したいと思い、クリスマスのイベント実行委員会にもメンバー入りしました。実行委員会に参画したことは、自分にとってとても有意義で、思い出深いものになりました。
●在所生へのアドバイス&エール
《アドバイス》
未熟な私が皆さんに助言できることはほとんどありませんが、周りの職員さんや利用者さんをよく観察することで、そこから自らに活かせるものが見つかるかもしれないので、言動や行動を注意深く見ることをお勧めします。
《エール》
皆さんはそれぞれの目標に向かって活動していると思います。私の今までの人生において、過去に失敗と挫折を重ねて作り上げてきた点と点が、後々振り返ってみて結びつくことがありました。将来を予測し、点と点を繋げることは出来ません。時間が過ぎてから振り返ることで、点と点が繋がっていることに気づきます。今やっていることが将来役立つか、不安になってしまうこともあるかと思いますが、今頑張っていることが将来役立つと信じて、未来へと勇往邁進してください。
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Tさん、ありがとうございます(*’▽’)
Tさんはいつも笑顔で明るくて。よく冗談も言うし、みんなを笑顔にしてくれる優しい青年です。就労経験がないとは思えないくらい、いろいろなことに気が回る方でした。でも彼の中では気持ちの移り変わりや葛藤や心の浮き沈みなどを経て、ようやく就職に前向きになられたのですね。コメントに関しては卒業生の中でもTさんが最長でした。彼の中のたくさんの経験や思いを書いて下さいました。
今、ファシリカのご利用を考えて頂いている方にも参考になれば幸いです。
ちなみに彼は就職先でもとても評価が高く、上司の方々からも、Tさんに来てもらえて本当に良かったと言ってもらえているそうです。なんて嬉しい(#^.^#)
Tさんはきっと、大丈夫です。ファシリカはいつもTさんを応援しています。
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